子供は遊びに時間を使うがシニアは何に使うのか?

昔から老人は子供に戻ると言われている。70歳を越えれば仕事をやりたくてもできない高齢者になる。1日の大部分の時間が仕事で使われていたが、仕事がなくなると空いた時間の使い方に多くの高齢者が戸惑う。経済的に余裕がある高齢者は、子供と同じように時間を自由に使える。子供は遊びに時間を使うが、高齢者は何に使うのだろうか。

この問題は、誰もが直面する。現役引退を宣言したら、何もすることがなくなったという老人たちだ。仕事をやらなくなったシニアは、1年ぐらい遊ぶ人たちが多い。遊びながら何をしようかと考える。多くの人は、仕事に変わる時間の使い方を見出せない。

1日8時間以上会社で仕事をしていた人たちが、8時間以上別なことをして時間を潰すことができるだろうか。子供のように1日中遊ぶことができるだろうか。この図を見てほしい。高齢者たちはどこに居場所を求めて時間を使っているかが分かる。

新しい事を学び続けるシニアであって欲しい!

高齢者の居場所

自分の健康状態で活動する場所が決まる

不自由なく活動できるシニアと活動に制限があるシニアでは居場所が変わってくる。身体に問題ないシニアは年齢に関係なく生きたい場所に行ける自由を持てる。老化による不自由な体を持つシニアは高齢者向けの場所に限定される。

何をするにしても健康な体がないと暇な時間を上手く使えなくなる。身体が不自由でも楽しめる場所があれば、その場所で新しい学びがあるかもしれない。足が不自由になった高齢者はデイサービスなどを利用して類似の境遇にいるシニアと出会い、知人になれる。違った環境に自分を置くことで味わったことがない体験をする。

シニアが何に時間を使うかは人それぞれであるが、多くのシニアは出来るだけ自宅を出て外の世界を歩き回っている。日常と違った刺激を求めて興味があるテーマの展示場に出かける。私もIT関連の展示会があると東京ビックサイトまで出かけることがある。

暇な時間がたくさんあると毎日が日曜日になる。何も変化無いいつも同じ気分で時間を潰す生活をする。そのため、気分を変える行動や場所に出かけることが多くなる。公園巡りなどは気分を変えてくれる。訪問する公園ごとに違った印象を与えてくれる。知識欲と好奇心さえあれば、公園で色々なことを学べる。カメラを持参すれば見たことがない野鳥を写真に捉える機会を持てる。

子供になったような気分で行ったことがない公園を訪問するだけで新しい発見を見つける。子供は知識欲と好奇心で1杯。経験が無いから新しい物全てが新鮮に感じる。遊びながら未経験なことを学んでいく。そこには面白さと好奇心と興奮がある。遊ぶことで学べる。それが子供の特権になる。シニアもそれを真似れば良いだけ。

シニアは経験した事がない遊びを求める

子供と同じように自由になる時間が与えられている。蓄財と年金で経済的に余裕があるシニアならば、子供と同じ土俵にいる。シニアは子供と違って過去の経験と知識がある。それが故に子供と同じ事が出来ない。遊びながら学べない。

生きがいがある人は幸せである。生きがいがあれば、それに時間を投入することができる。シニアは生きがいという宝探しをする必要がある。

子供は生きがいを探せない。探す前に学ばなければならないことが沢山あるからだ。シニアとはこの点が違う。シニアの遊びはシニアの経済状態や学歴、及び、職歴で相当変わってくるかもしれない。20代、30代の若者たちが遊ぶようなことはやらないだろう。既に経験済みだからだ。

シニアにとっての遊びは夫婦で行ったことがない海外や国内の旅ではないか。一人になった高齢者は一人旅をするかもしれない。私たち夫婦は海外や国内旅行をする。一緒に非日常的生活を体験するのが楽しい。そして、違いを学ぶ。知らない事を学ぶ面白さは書籍を読むだけではなく今まで経験した事が無い世界で知らない人たちと触れ合う事だけで味わえる。

経験した事がない遊びが学びになる

旅行もある目的を持って行くと学びの面白さを体験できる。家内はピアノを教えている。ピアノと音楽の延長線でオーストリアのウィーンに行ってみたいという。自分の興味を満たす場所に行くことで今まで知らなかったことを味わえる。新しい学びの場が旅行という形で形成される。

私はJoomla CMSというオープンソースのシステムで法人企業のサイト構築をしている。毎年、世界各地でJoomla DayやJoomla World Conferenceが開催されている。時間を見つけてそんなイベントに参加してみたいといつも思っているが実現できていない。

仕事をしているため、いつも新しいことを学んでいる。仕事から学びが発生しているからだ。サイトのハッキング攻撃が激しくなっている今、この問題を解決するためにどのようなサイト構築をしたら良いかなどお客様のために学び続けなければならない。その意味合いで自分の仕事を見つけるのが一番良い。仕事=遊びのような物になる

変化は絶え間なく起きている。変化に追従していかないと時代に置いてきぼりにされる。現役引退は新しい生活リズムに移るポイントになる。新しい生きがいは新しい学びの中にあるのではないだろうか

結論

子供は遊びに時間を使う。遊ぶことで知らないことを学んでいく。シニアも経験した事がない遊びをすれば、新しい知識欲と好奇心が刺激される。経験したことがない事をやることで暇な時間を有効に使うヒントが見つかる。シニアに必要なのは新しい知識欲と好奇心を刺激する未経験なことである。

毎日が日曜日になっているシニアがその境遇から逃れたいならば、今までにやったことがない、未経験なことを体験することである。社会人大学に入学する。介護施設でボランティア活動をする。野菜農園をやってみる。何でも良い。新しいことをやれば、そこからヒントが見つかる。