シニアの価値観:物欲から生きがいと健康にシフト

 60歳を過ぎると価値観が変わってくる。生きていくために必要なお金だけに価値を見出さなくなる。頭が良い、知識がある、お金持ちなどの価値観はシニアにとってあまり意味がなくなる。シニアが求めるものは何だろうか?

 人それぞれのニーズがあるが、シニアには共通の価値観が生まれる。あと何年生きられるのか。生きている間に何をしたら良いのだろうか。普通の生活を送ることができる健康と体力に目が行き始める。老化から自分の体が壊れ始めてきているのが分かる。

仕事がない生活は暇でつまらない。残りの人生を有意義に過ごすには「生きがい」が必要である。生きがいがあっても健康でないと何も出来ない。シニアほど「体が資本」である。体は年齢とともに衰えて行く。お金がたくさんあっても健康は買えない。

シニアの価値観は他界する前に有意義な時間を過ごしたいという願望にシフトする。男性は70歳、女性は80歳を境に死亡率が上昇する。

男性の死亡率

女性の死亡率

「生きがいと健康」が無いと有意義な余生を送れない

経済的に余裕があるシニアは生活のために働く必要がない。あまり余った時間の使い方に戸惑いを覚える。お金を稼ぐということで仕事を生きがいにしてきた人たちがほとんど。その必要性が突然なくなると仕事という生きがいも消える。

大企業を定年退職したシニア、65歳から70歳以上のシニアは、食べて行く上で必要以上の年金を受け取れる。生活の大部分を仕事に費やしてきたシニアたちである。その仕事が定年退職と同時になくなる。仕事に代わる何かがないと暇で苦しむことになる。

お金では買えない「生きがいと健康」

70歳を過ぎる頃、自分の体に不調が出始める。今まで経験したことがない検査を受ける場合がある。その一つが、大腸内視鏡検査である。人間ドックで便に血液が含まれていると大腸内視鏡検査を受けるよう依頼される。大腸、結腸、直腸がんのリスクは高い。

健康に気が行き始めると同時に余生をどのように過ごすべきか悩む。若い人と違って欲しいものはほとんど手に入っているシニア。物欲は若い人ほど強くない。シニアにとって何かに没頭できるものを持っている人や自分独自の仕事がある人が羨ましくなる。余生を好きなことをやって過ごしたいと誰もが思うのだが、それが出来る人たちがどれだけいるのだろうか。

私は好きな仕事を続けることで残り少ない人生を楽しみたいと思っている。生活のために無理やり働くという選択はしたくない。だからこそ、個人事業を起こして自分の得意なことでお金を稼ぐ。年金プラス事業売上で経済的に悩まない老後を送りたい。

生きがいを見つけて余生を楽しむには普通の生活が出来る健康が必要である。老化とともに体の免疫力が落ちてくる。体は病気にかかりやすくなる。健康を維持するためにはどうしたら良いかの対策を今から考えて実行すべきである。

私の健康対策

私は定期的な筋トレをコアにした生活をしている。体の免疫力を意図的に高める方法として定期的な運動がある。私の場合は筋トレで免疫力を強化している。筋トレで基礎代謝を増やすと成長ホルモンがたくさん分泌され、同時に免疫力を高めてくれる。そのおかげでこの20年間、一度も風邪で寝込むことがない。大きな病気もないので毎年国民健康保険料を無駄にしている。

筋肉を増やすには食べる物に注意する必要が出てくる。バランスが取れた栄養素を食事から取れるように食べる物を意識して選択している。出来るだけ加工された食べ物を避けて加工されていない形が残る食べ物を取っている。毎食、多めにタンパク質が取れる肉、魚、豆類、卵類を食べる。食べ物から十分取れないミネラル類はサプリメントの力を借りる。特に亜鉛、カルシウムやマグネシウムなどは毎日取っている。

体の健康をチェックするために年4回献血をして血液検査をしている。人間ドックは年に1回行い、必ず、検便をしている。体に何会場があれば血液検査の結果に出て来やすい。年4回の献血と年1回の人間ドックは自分の体の状態を知る上で参考になる。

仕事からくるストレスは愉快なパーソナリティーを持つ家内との雑談で解消される。いつも、パソコンとにらめっこで人と話すことが少ない。家内との会話で良く笑うので助かっている。妻と一緒に旅行する機会を多くしている。旅行ができる健康と体力があるときでしか余生は楽しめない。

お金の使い方を考える

お金は「生きがいと健康」のために使う。好きなことにお金と時間を投資する。健康維持のためにスポーツジムに通いながら体に良い食事をする。安いからと言って体に悪い食べ物は極力避けて食べない。日頃、私がお金を使うものは決まっている。

仕事の道具としてパソコンが有る。パソコンはお金を稼ぐ道具であるので満足が行くスペックのパソコンを買う。仕事場としてカフェを使っているので場所代を支払う意味でカフェでコーヒーを飲んでいる。コーヒーにお金を使う。間食はしないのでランチに体に良い食べ物を食べている。

自宅が物で溢れるような買い物はしない。但し、備蓄用の食べ物と飲料水は多めに買っている。お金は今の生活を維持する目的に使うことが多い。できるだけ自宅にある物を使い潰すという考え方である。であるのでお金はどうしても必要なものだけに使うことになる。

お金を老後のために一生懸命貯めているシニアがいる。人それぞれのニーズがあるのでお金を貯めることがいけないとは言わないが、老いれば老いるほどお金を使って楽しむことが少なくなるという事実を理解する必要がある。お金を使って楽しめる年齢を意識することである。60歳代と80歳代ではお金を使う用途も金額も違ってくる。「ハレ」と「ケ」を意識してお金を有効に使うべきである。

結論

生きがいのないシニアは生きがいを見つけるためにお金を使う。健康に障害があるシニアは健康になるためにお金を使う。シニアの価値観は物から精神的満足に移る。