自動車を運転する度に見かける現象がある。老人が道路脇を歩いていない事だ。幼稚園児でも右側の道路脇を注意して歩く。なぜか、老人はそれができていない。70歳代、80歳代のシニアが教育がないためにできないとは思えない。
道路脇に引かれた白線内を歩かない?!
自動車を運転している時に道路を歩いている老人を遠巻きにして避けて通る。老人の行動がわからないからだ。私もシニアの入り口の年齢であるが、道路を歩く時は道路脇に引かれた白線内を歩く。
なぜ、そんな簡単な交通ルールを守れないのだろうか。
私は理解に苦しむ。あくまでも推測だが、視野障害で足元が見えていないのではないだろうか。私も緑内障で右目上半分が見えていない。そのため、駅の階段で上から降りてくる人に気がつかない時がある。
70歳代、80歳代ならば、何らかの身体的障害を持っているだろう。視覚障害は、老人にとって当たり前なのかもしれない。後ろから来る自動車の音が聞こえないために道の真ん中を歩く。シニアは、年齢とともに体が壊れていく。
私は、まだ自動車を運転できる視聴覚がある。あと、10年ぐらいで右目の大部分の視野が見えなくなるかもしれない。そうなったら、自動車は運転できない。その頃までに自動車に自動運転機能が搭載され実用化されていれば助かる。
今朝(2016年4月15日)の日本経済新聞の一面にこんな記事があった。日産自動車が今月高速道路で自動運転が出来る自動車を販売するそうだ。カーナビの機能を使って自動車の位置を認識し、自動車のセンサーが走行中の周辺を感知して安全を確認する。
老齢で知覚障害を持っている高齢者にとって自動運転が出来る自動車は第二の足になる。特に自動車がないと何処へにもいけない田舎に住む高齢者にとって救いの車だ。あと、5年以内に自動運転の技術は飛躍するだろう。
昨日、知人の父親が自動車を車庫に入れる途中で後ろから来たバイクと低速衝突をしてしまった。後方不注意だ。80歳代の方だ。普通の人でもこれは起こりうる事故だが、老人はもっと起きる事故ではないか。感覚が鈍ってきているからだ。
知人はこれを契機に父親に自動車運転を諦めてもらうという。大きな事故を起こす前に自動車を運転しない。それが一番の予防策だからだ。
老齢とともに体が機能しなくなる。これを機械が補う社会に近づいて来ている。センサー機能と人工知能、そして、バイオテクノロジーで壊れていくる体を補える時代がやってくる。
Brave New Worldである。