制約された生き方:会社勤めにもう戻れないシニアたち!

人生の大部分を会社で雇用されて生きてきたシニアが多い。 それが自然だと思っている人が多い。世の中には色々な世界がある。会社勤めが当たり前の世界だけではない。とは言え、私は会社という組織に養われてきた人間だ。51歳の時に起業して自分を自分で雇用する身になった。

もう一度会社に戻って働きたいかと聞かれたら、NOと言う! なぜならば、・・・・

自由な空気を吸い始めると世界が変わる!

日本の学校教育は、従順な従業員を大量に教育することだ。個性を育成して自由な発想の人生を送るための教育はないに等しい。今も根本的に同じ教育方針で日本人は学校で教育されている。それが日本の強みであったのかもしれない。チーム組織で仲間意識を高めて目標に向かわせる土壌を日本の教育は作っている。

老いてくると今まで信じ込んでいたことが洗脳されたことである事に気がつく。

世間体の良い学校に行って有名な大学を卒業し大企業に就職するというレールに乗っかるような教育を世間はしている。このレールから外れた人は、落伍者であるというような見方をされる。これは、現実を反映していない。色々な人生があり、色々な成功物語が現実にある。

よく言われる人物は、田中角栄元総理大臣だ。小学校卒である。

私たちは、自分で考えて自分で行動する強い意志を育成されてきていないと私は思っている。そのため、寄れば大樹の陰的な人生を安易に取ってしまう。ほとんどの一般的な母親は、子供のことを思ってリスクがある人生を取らせないようにしている。私たちの世代はそのような学校教育を受けているし、多分、現在も同様だろう。

組織から離れて自分で自分を雇用し始めると今までに見えていなかった世界が見えてくる。会社員でいた時はカーテンで隠されていた世界だ。独立した人は誰でもが見る世界だ。

毎月定額の給与をもらう生活から自分で自分の給与を決められる生活に変わる。中小企業の社長がなぜベンツのような高級車に乗れる理由を発見する。ビジネスがヒットすると凄い勢いでお金が入ってくる。又、その逆もあるが。自分のさじ加減でどうにでもなる生活を体験する。

自由を謳歌するという言葉があるが、自分の意志で行動することで「自由とは?」という質問の答えを肌で感じ取れる。会社員である限りこの答えは感じ取れない。

定年退職したシニアたち(70歳以降のシニア)は、エコノミックアニマルとして日本の高度成長に貢献してきた。身を削って国のため、会社のために尽くしてきた。自分の自由を犠牲にして働いてきた。元大企業で働いてきたOB社員が所属するNPO団体の懇親会で「もう一度会社で働きたいですか?」聞くと、帰ってくる言葉は「もう、たくさんだ!」という。

定年退職してNPO団体で緩い活動をしているシニアたちは、もう、制約が厳しい世界に入ろうとしない。相当金銭的に困っていない限り自分の生活リズムの中で生きて行きたいと望んでいる。

シニアたちのリソースを社会に還元させるには、緩い制約で自由度が高い労働環境を作るしかない。若者たちと同じ労働環境は無理である。自由の味を知った鳥は鳥かごに戻らない!