カフェが老人たちの居場所になる理由:ドトール、シャノアール、スターバックス

カフェで仕事を朝から夕方までしているとカフェに出入りする人たちの動きを垣間見ることができる。午前9時前までは、出勤前に一服する会社員が多い。9時から11時までは、リモートワーカーや私のようなノマド、学生、引退した高齢者が多い。

11時から13時までは、会社員が戻ってくる。OLはカフェでコーヒーを飲みながらランチをしている。良くあれだけの食事でお腹が持つなあと私は見ているのだが、そんな若い女性が多い。カフェに立ち寄ってコーヒーだけをテイクアウトする会社員もいる。

この時間帯になると高齢者たちは、ランチに出かけるためにカフェをあとにする。そして、また、戻ってくる。カフェはシニアにとって良い居場所になっている。

老人はカフェで何を求めるのか?

カフェでシニアが多いのは、コーヒー1杯の価格が安いドトール、シャノアール、マクドナルド、スターバックスなどだ。これには個人差がある。安い珈琲店は、朝シニアで混み合う。それを嫌がる老人は、あえて高級なカフェに行く。珈琲館、ルノアール、コメダ、個人経営の喫茶店などだ。

シニアは書籍や新聞を持ち込む

カフェに居る老人は、必ずと言って良いほど書籍や新聞を持ち込んでいる。パソコンができる人は、パソコンを持ち込んで何やらやっている。でも、本を読んでいる人が多い。

私のようにインターネットビジネスの仕事場として使っているシニアはいない。静かに本を読んでいる。時々、友達との待合と近況報告の場所としても使われている。 奥さんに自宅を追い出された老人たちは、午前中カフェで一時を過ごす場合が多い。

スターバックスは私のような仕事人間が午前中多い。スターバックスに来るシニアはタバコを吸わない人、米国風の店内を好む人、女子大生アルバイト店員が好きな人が多い。スターバックスの良さはシニアにも若い店員が話しかけてくれることだ。

女子大生アルバイト店員との会話を求めるシニア男性

若い女性との会話ができていないシニア男性にとってはスターバックスは新鮮な刺激がある。いつも、同年代の老人と話してばかりの生活から離れて別世界に入れる、一瞬だけだが若い女性との会話が注文口で出来る。ドトールやシャノアールなどのカフェでは注文を取る女性店員と気楽に会話ができない。

スタバの特徴として店員はお客と積極的に会話をすることをマニュアルで推奨されている。お客と会話をすることで固定客づくりをしている。他のカフェでやっていないお客との接し方がスターバックスの強みになっている。一度若い女性アルバイト店員に話しかけられるとシニア男性は好印象をカフェに持つようになる。若い女性と会話をする機会がないからである。

若い女性店員とお喋りが少しできるだけでもシニア男性にとって喜びになる。

自宅を出ても落ち着く場所がカフェ以外に見つからない

シニアが自宅を出る時に目的を持って外出する人は少ない。無職で暇なシニアは何かが起きている、変化がある、人が集まる街に向かう。そして、カフェに入って今日は何をしようか、次にどこに行こうかを考える。本や新聞を読んでも1時間もすれば読み終えてしまう。

午前はこちらのカフェで暇つぶし。ランチを終えて次のカフェで2、3時間暇をつぶす。それで自宅に帰る。もし、カフェがなかったら長時間落ち着いていられる居場所がない。公園に行っても天候が悪ければ楽しめない。図書館に行っても居眠りするだけ。カフェでは少なくともコーヒーを味わいながら出入るするお客を見て時間をつぶすことが出来る。

カフェは友人たちと行けばお喋りで花が咲き、有効に時間が使われる。一人で行けば、やることがなければつまらない時間を過ごす。ランチ時間帯に横浜ジョイナス地下街にあるアフタヌーンティーに並ぶ女性たちを見かける。99.9%が若い女性からシニア女性のお客である。

多くは複数人でお喋りをするために来ている。女性は男性と違って単独行動が少ない。外出するときは誰か友人を誘う。女性が単独で外出するときも目的地はカフェになり、そこで次にどこに行こうかをプランする。

結論

カフェは暇なシニアにとって良き居場所になっている。カフェを除けば、シニアたちが行く場所が家電量販店ビル、デパート、ショッピングモールなどになってしまう。そこでは長時間落ち着く場所がない。シニアは健康のために外出する。目的がある外出であれば楽しいが、多くは無目的に街中を歩き回り、疲れたらカフェで一息をつく。

仕事をしているシニアはこの点で時間を有効に使っている。暇に苦しまない。