人生の先輩から何かを学べる事を知る:シニアにはシニアの良さがある

若い女の子たちが何やら悩んでいる。自分たちの将来はどうなるのだろうかと。不安定な時代が世の中の急激な変化の影響で生まれてきている。政府の年金制度は崩壊に向かい自分たちが年金を受け取る時期にはその存続が危ぶまれている。それなのに強制的に国民年金を納めなければならないという不条理だ。

不安はつきない。将来は誰の目にも見えていない。見えていないから若者たちは特に悩む。自分の将来をどうすれば良いか

人生の先輩の話を聞く!

20年間と60年間の人生経験で何が違うのだろうか。今、60歳の自分に問いただす。ビジネスの世界で数十年も生きてきた人生には、世の中の不条理と矛盾に満ちた遭遇で一杯だ。自分が正しい、常識ではこうなるはずだ、世の中はおかしいといった出来事にたくさん出会った。

20代は、シニアとの接点とコミュニケーション量が少ない。どうしても若い者同士(世間を知らない、経験していない)で自分たちの都合の良い解釈をして自分を納得させる。60歳代のシニアが20歳代の若者たちの将来を自分の経験からある程度見渡せる。10年、20年程度ならば、今の社会ルールがそれほど急激に変化しない。異常事態が起きない限りだが。

会社組織でキャリアアップを望むならば、その経験をしてきた元会社員に聞いた方が参考になる。自分の上司に聞けるはずがないからだ。それよりも元役職や管理職を歴任したシニアOBに話を聞くほうが同世代の人に聞くよりもためになる。どのような組織にいようともキャリアアップを決めるもは上司である。上司は感情がある人間である。感情で昇進昇格がある程度決まる。これは、トップに近づけば近づくほど決定要因になる。

世の中は実力主義で動いていると若い頃は信じ込んでいた。フタを開けたらそれは極一部の分野に限られた。多くは、上司に気に入られているか、いないかで決まる。当然、昇格試験などの事務的な審査をパスしての話だ。営業の分野は、売上額で決まる場合が多い。会社に直接貢献するからだ。貢献度が高い営業社員は、会社は引き留め策として昇進させる。

賢いやつは、その技量を使ってもっと給与と待遇が良い会社に転職する、又は、自分の営業会社を設立する。実力があれば、自分でビジネスをやった方が良い。20代では、そんな考えを持つには経験不足、技量不足である。ある程度、会社組織と社会のビジネス環境でもまれる必要がある。

会社キャリアで定年退職したシニアと途中で自分でビジネスを始めたシニアとでは、学べる物が違う。

会社キャリアのシニアは、会社組織での人生経験が豊富だ。転職を経験したり、出向を経験したり、転籍を経験したり、リストラを経験したり、これからの若者たちが直面する不安を全て経験している。それを乗り越えて生きてきたシニアたちだ。今の会社で定年まで勤め上げたいと希望する人は、実際に勤め上げたシニアからの話が参考になる。時代のルールが多少変わっても人間の考え方や感情はそれほど変わらない。

自分のビジネスを始めたシニアは、起業の苦しみと面白さを知っている。ビジネスが好調の時と最悪の時を味わっている。そんな時、どのように自分の人生の取り舵をコントロールしてきたか。書籍には書かれていない工夫と苦痛と喜びの秘密やヒントを学べる。会社員では分からない違った世界がある事を学べる。

自分の人生は、誰もどうなるか分からないがやりたいと思った方向に自然と足は向く。それと同じ方向に向いた人生を経験したシニアと出会えれば道先案内になるかもしれない。シニアはあなたの知らない世界と人生を先に経験している。本で読む著者の人生は、本から本音と偽りを読み取らねばならない。書かれていることをそのまま信じるのは危ない。

真実は、いつも生きている人間の口から出てくる。

「ここだけの話だよ!」という言葉でいつも始まる。お酒を飲みながら・・・本ではこんな事は起きない。シニアは自分が20代の時のことを思い出せる。若者は自分が60代に体験することを予想できない。この違いは大きい。

シニアは老人であるが、老人としての価値を持っている。あなたの未来を具現化しているのかもしれないからだ。シニアの良さは、先人の経験から将来の悩みに関する助言を提供できるという点だ。