少子高齢化の大きな変化で高齢者はどう生きるべきか?

介護施設が足りない。有料老人ホームで介護士が不足。介護施設の倒産が激増。介護士の給与が低すぎるため人が集まらない。ベテランの介護士が辞めていく。こんな問題が新聞の見出しに出ている。働かない、働きたくても働けない高齢者の人口が急増している。

私たちが経験した事が無い大きな変化!

団塊世代の高齢者が長生きをしているためにシニアの人口が急増している。一方で、若者の婚期が20歳代から30歳代と後退している。その上、結婚が出来ない経済状況にいる若者たちの増加だ。非正規社員が急増し安定した生活が出来ない。企業は人件費を抑えてコストカットをしている。

社会保障のコストがうなぎ登りだ。年金支給対象者も増加するからその財政資源も将来的に見通しが付かない。年金を支える若い人たちの人口が減少しているからだ。

社会に貢献できない、しない高齢者の増加が社会負担になり始めている。

明治の農村で行われた「姥捨て山」のような状態になるかもしれない。長生きが喜ばれない社会が来るかもしれない。全ては、経済的な負担と介護人材不足に行き着く。

介護人材の労働は、コストセンター的な労働であり、利益を社会に生み出すものではない。介護された高齢者が社会で働ければ経済的にプラスになるが、実際はあり得ない。シニアは国民総生産に貢献しにくい。老いる事で自分一人で生活が出来なくなり他の人の助けで生きて行く宿命にある。

社会負担と介護負担を緩和するには、健康で働ける体を持ったシニア人口を増やし雇用の機会を作り出すしか無い。

60歳を越えたシニアで働きたくても働く口が無い人たちが大勢いる。企業が雇用しないからだ。この傾向は、これから変わってくる。健康なシニアを企業は雇用し始める。そうせざるを得ない人口構造がある。若者の数が少なくなるからだ。仕事があっても対応できない人不足に日本の社会は向かっている。

人が嫌がるブラック企業が生存できない事例が生まれてきている。需要と供給がアンバランスになってきている。若い人材が不足し雇用できない。需要が供給を上回っている業界が増えている

例えば、建設業界、飲食業界、介護業界、流通業界、農業、漁業、林業、IT業界などが典型的だ。ブラック企業として社会的に問題になっているワタミは会社が傾いてきている。事業を転売し、新しいブランドイメージを築こうとしているが時既に遅しだ。店が若い人不足で開店できない。悪いイメージの企業に若者がやってこないのだ。

人不足の社会であるのにシニアの人材を会社は積極的に雇用しようとしていない。雇用しようとしない理由は色々とあるだろうが、シニアが快適に仕事が出来る環境さえ整えられれば解決される問題も多い。

シニア人材の雇用が高まる時に労働が問題なく出来る健康的なシニアを今から増やす必要がある。シニアは、他人に負担をかけない体作りに努力する時代に向かっている。