介護施設のデイサービスの魅力(孤独な老人を助ける)

85歳の義母が変わってきた。転倒して背骨を圧迫骨折した。骨折は治ってきたが介護ベッドから離れられない。日増しに体力と食欲が減ってきていたのだが、試しにデイサービスに行かせた途端、元気になりだした。週2回で始めたデイサービスも今では週4回に回数を増やした。デイサービスが待ち遠しいといつも話してくれる。

一体、デイサービスで何が起きているのだろうか。

義母は、朝9時から午後17時頃までデイサービス施設で楽しい時間を過ごしている。デイサービスでは、健康体操や趣味のクラブ活動、昼寝、自由な時間などがあるらしい。何が彼女を元気にさせたのだろうか。

義父は義母のデイサービス好きに大喜びだ!

デイサービスに行く当日の朝は、今日着て行く洋服選びとお化粧で楽しくなるらしい。前日の夜から何を着て行こうかしらと考えている。転倒する前の生活は、自宅で自分だけの時間を過ごしていた。足が衰えていたので外に出て活動することが無くなった。義父は、いつも、自分の部屋で自分の遊びをしている。一緒に何かをやるという事がなかった。

食事の時も会話が少なかったと聞いている。一般的に老人夫婦の間では会話が少ないと聞く。

介護支援で義両親宅に一泊二日で泊まった時、義母からデイサービスの様子を聞いてみた。どうも、新しい友達が沢山できたようだ。デイサービスに行く度に新しい友達と知り合いになるのが嬉しくてたまらないらしい。女性にとって「おしゃべり」をする友達がいると時間があっという間に過ぎるようだ。

ランチをする時も気の合う友達と一緒におしゃべりをしながら食事を楽しんでいるという。自宅ではあまり食べなかったのにデイサービスでの食事は全部食べてしまう。楽しみながら食事をすると食が進むらしい。そのお陰で体力が戻り始めている。食べる物が増えて行かないと筋力も付いてこないからだ。

一人で介護ベッドに1日寝ているよりもデイサービスで友達とおしゃべりしていたほうが楽しい。デイサービスには、介護ヘルパーや看護婦がいるので必要な時に呼び出しボタンで来て頂ける。自宅ではそうはいかない。実に快適な環境でおしゃべりが出来る。

義母に必要な事は、(1)沢山食べて基本的な体力を回復させる事、(2)足の筋肉を鍛えて一人でトイレに行ける事、そして、(3)最終的に一人で歩けるようになる事だ。

デイサービスのお陰で(1)の体力回復が改善されている。次の段階は、介助を受けながらデイサービス施設のトイレに自分の足で行けるようにする事だ。これも現在トレーニング中のようだ。デイサービスでは、自宅のベッドにいるよりも頭と体を動かす。色々な刺激が周りからある。おしゃべりもその一つだ。

デイサービス施設で新しい友達と出会い、おしゃべりをしながら楽しい食事を取ることで義母の生活に明るい兆しが見えてきた。私たち夫婦にとって義母のデイサービスは介護の負担を大分軽減させてくれた。以前は、夫婦で3泊4日の滞在を余儀なくさせられていた。今は、週1回家内が一泊二日で訪問するだけになっている。

義母の取っておしゃべりする相手をデイサービスで見つけたことが転機であった。