海外のシニアの遊び場:スペインの事例

senior playground シニアの遊び場

公園に行くと必ず子供たちのための遊び場が作られている。同時に大人たちの健康維持のためのトレーニング器具も作られている。公園の遊び場は、子供を対象にしたケースがほとんどだ。少子高齢化でシニアの人口が増えてくるとシニアの体力維持と精神的な健康を促す仕組みが求められる。

スペインでは、高齢者のための遊び場を公共機関が作った。

シニアのための遊び場(スペイン:動画を見て下さい)

 

日本でも米国でもスペインでも高齢者が自宅に隠って体力を低下させ、自宅内で転び、骨を折り、病院で寝たきりになって他界するというケースが多い。外に出ても何もやることがないと言うことで自宅に隠るシニアが自然に増えている。

老いては子供に帰る!

シニアの健康維持のためにスペインの公共機関は、シニアのための公園を作った。シニアが集まって遊ぶための道具を公園に設置している。日本では、大人の健康維持でトレーニングの器具が設置されている公園が多いが、シニアの遊び場というコンセプトで公園を作ってはいない。悪までも子供のための遊び場である。

60歳から70歳代後半まで仕事をしているシニアが多い。70歳代後半以降は、本当の意味での退役だ。自宅でくすぶるシニアが多くなってくる。そんなシニアがこれからどんどん増えてくる。外に出ないで自宅にこもりはじめると体の筋肉をあまり使わないため筋力が低下する。特に足の筋肉は顕著に衰える。

足の筋力が低下すると自分で動けなくなる。杖や手押し車がないと外に行きたくても行けなくなる。体は、使わないと筋力を維持していかない。自宅に隠りあまり筋肉を使わない生活に落ちると死期を早める結果となる。

医者は、毎日の散歩を奨励している。外に出て動き回ることで体の筋肉に刺激を与える。精神的にもリフレッシュになる。問題は、散歩だけで満足するだろうか。一人のシニアは、友達がほしいはずだ。子供のように公園に行けば遊び仲間が見つかるというわけではない。

 スペインの公共機関がシニアのための遊び場を作った理由は、自宅に隠りがちの高齢者を外に連れ出す「場所」と「仲間」を作るためである。シニアの遊び場に行けば、あの人たちに会える。外に出る理由が生まれる。知らない老人たちと会話を楽しめる場所と機会が生まれる。

日本でもシニアのための遊び場があればと思う今日この頃だ。