70歳の身体は、知らないうちに硬くなっているのに気が付く。歩いていても何かぎこちない。足の関節、腕の関節、肩の関節、色々な関節の部分で柔軟性を失っている感じだ。
自分の体の柔軟性をテストして見て頂きたい。
体の前屈である。膝を曲げないでまっすぐ立つ。その姿勢で手の平が床に着くかどうかをチェックしてみる。背中から腰、お尻、太ももの裏側の柔軟性が分かる。
目次
老人は体の柔軟性で問題がある
いつも思う事がある。子供の動き方と老人の体の動かし方で相当な違いがある。子供はじっとしていられない。絶えず、体を動かしている。エネルギーが有り余っているのだろう。走り回ったり、ジャンプしたり、体をゆすったり、じっとしていない。子供の動きを見ていて、体が柔らかいなあと感じる。
70歳の私の体は、子供の動きのような柔軟性と機敏性に欠けている。筋トレを長年やり続けているので普通のシニアが経験する50肩、60肩などの故障は無い。体前屈でも手の平が床にぺたりと着く。背中そらしも問題なく出来る。その場ジャンプを100回やってもあまり息が切れないほど持久力がある。
シニア世代の体の柔軟性を測る一般的な方法を2つご紹介
長座体前屈
座ったままで行えるため、転倒の心配が少なく安全です。腰や太ももの裏の柔軟性を測ることができます。
測定方法
- 床に座り、足をまっすぐ前に伸ばします。足は肩幅程度に開き、かかとを壁などにぴったりとつけます。
- 背筋を伸ばし、両手を体の前に揃えます。
- 息を吐きながら、ゆっくりと上体を前に倒します。ひざは曲げないように注意しましょう。
- 両手の指先がどのくらいまで届くかを確認します。
判定の目安
- 指先がつま先より前に出る: 柔軟性が比較的高い状態
- 指先がちょうどつま先に届く: 標準的な柔軟性
- 指先がつま先に届かない: 柔軟性が少し低下している状態
背中手つなぎ
肩まわりの柔軟性を測るための簡単な方法です。
測定方法
- まず、右手は上から、左手は下から背中に回します。
- 背中の真ん中で、両手の指先をできるだけ近づけます。
- 指が届くかどうか、または指と指の間がどのくらい開いているかを確認します。
- 次に、左右を逆にして、左手は上から、右手は下から回して同様に試します。
判定の目安
- 指が組める、または指先が触れる: 柔軟性が比較的高い状態
- 指と指の間が10cm未満: 標準的な柔軟性
- 指と指の間が10cm以上: 柔軟性が少し低下している状態
これらのテストはあくまで目安。もし柔軟性が低いと感じても、焦る必要はない。
体の関節部分の可動範囲が狭くなる
感覚として自分の体が硬い感じがする。これは体の関節部分の可動範囲が狭くなってきているのが原因ではと思っている。ヨガのような運動をすると体が硬くてついていけない。関節が柔らかくないので筋筋が上手く伸縮しない。日常生活で動かして使っていない筋肉や筋が多いためだろう。筋トレで使う筋肉は、大きな筋肉がある足や胸だ。小さな筋肉を鍛える事をあまり意識してやってこなかった。
自分の体重を使った筋トレが体の柔軟性を高めると思っている。シニアの体には、自分の体重を自由にコントロールするだけの筋力が無い。腕立てふせを続けて何回出来るかやって見ればそれが直ぐにわかる。スクワット運動を続けて何回出来るかやって見る。鉄棒にぶら下がって懸垂が何回出来るかを確認して見る。全て自分の体重を負荷にしている。
椅子に座って行う「股関節のストレッチ」
股関節は、歩く、座る、立つといった日常生活のあらゆる動作に関わる重要な関節である。ここが硬くなると、歩幅が狭くなったり、つまずきやすくなったり、腰痛の原因にもなったりする。椅子に座って行うこの運動は、転倒の心配がなく、安全に行うことができる。
運動方法
- 浅く座る: 椅子に浅く腰掛け、背筋を伸ばす。
- 足を伸ばす: 片方の足をゆっくりと前に伸ばす。このとき、かかとは床につけたまま、つま先を天井に向ける。
- 上体を倒す: 伸ばした足に向かって、息を吐きながらゆっくりと上体を前に倒す。
- キープする: 太ももの裏側が伸びているのを感じるところで、20秒ほど静止。このとき、無理に伸ばそうとせず、気持ち良いと感じる範囲で行う。
- 元に戻す: ゆっくりと上体を起こし、元の姿勢に戻る。
- 反対側も行う: もう片方の足も同様に行う。
これを左右それぞれ2回ずつ行うことを目標にする。
ポイント
- 呼吸を意識する: ストレッチ中は呼吸を止めず、ゆっくりと息を吐きながら筋肉を伸ばすことを意識する。
- 反動をつけない: 筋肉を痛めないよう、反動をつけずにゆっくりと伸ばしてください。
- 毎日続ける: 一度に長時間行うよりも、短い時間でも毎日続けることが効果的である。お風呂上がりなど、体が温まっているときに行うとより筋肉が伸びやすくなる。
この運動は、股関節だけでなく、腰や太ももの裏の柔軟性も高める効果が期待できる。ご自身の体の状態に合わせて、無理のない範囲で試してみる。
ストレッチ体操だけでなく筋トレも必要
ストレッチ体操だけ体の柔軟性を高めても片手落ちである。体を動かす筋力が伴わないと体を支えられなくなる。体の筋力が失い始めると体を動かすときにパワーに欠ける動きになる。足の動きなどは典型的な事例だ。足のももを上に十分あげるのが難しくなり、歩幅が狭くなる。
ジョギングを日課にしているシニアの体は、歩く、走るという運動面で体がしなやかになっている。体がそのような動きに適応しているからだ。私は筋トレの運動に体を慣らしているので筋トレの運動に体が適応しているが、ジョギングをやり始めるとぎこちない走り方になる。
体の柔軟性は、体の筋肉を使う事で動きに体が適応することだ。子供の動きを見て見れば、それが良く分かる。絶えず、色々な動きをしている。多くの筋肉を使いながら体を動かしている。体の筋肉がそのような動きに適応しているからだ。
歩き慣れている老人の歩き方は、歩き慣れていない老人と違う。歩き慣れている老人は、歩幅が広く、歩くのが速い。足に力が入って歩いているのが分かる。
私の体が硬く感じるのは、日常生活で使い慣れていない筋肉が多いためではないかと思っている。ヨガやエアロビクスなどの運動をやるべきではと考えている。
結論
- シニアの体は子供の体と比べて柔軟性に欠けている。
- 日常生活で動かして使っていない筋肉や筋が多過ぎるので体全体の筋肉を使うヨガやエアロビクスなどの運動をする。
- 筋力が落ちて体を活発に動かす運動が少ないために使わない筋肉が増えてくる。筋肉は使わないと動きが鈍くなり伸縮性が欠けて来る。