私の家内は、この写真のようにパソコンをうまく使えない。使えるのは、指で操作が出来るiPhone & iPadぐらいだ。ピアノを教えている絶対音感の持ち主である。聞こえてくる音全てが音階で聞こえると言っている。一度、音楽を聞けばその音楽を忠実に再現できる。とても私に出来ることではない。
60歳という年齢で何かが変わったかと聞かれても、何も変わらないと答えるしか無い。変わってくるのは、60歳以降であるからだ。私達の肉体は、60歳以降から老化現象が体の至る部位に浮上し始める。原因のわからない体調不調が発症してしばらく様子を見ると治ってしまう。
家内には、まだ、不可不思議な体調不調の現象が体に出てきていない。私は64歳なのでこの4年間で色々と経験した。還暦は、肉体の老化が急激に進行する年齢だ。そう、私は感じている。
誰もが歳を取っていく
家内も私も精神年齢は、まだ、30歳代と思っている。洗面所の鏡を見えればそのイメージがすぐに壊れ飛ぶ。年齢相応の風貌である。家内は二人の子を生み、育てた。今は二人とも立派な社会人になっている。親としての義務は果たしたと思っている。
長男は、結婚して家庭を築いている。昨年は初孫が生まれた。世代交代が着実に進行している。同じことが私の両親の世代でも起きていた。後を継ぐ者が私達のDNA遺伝子を後世の世代につなげていく。
サケは、産卵をして死んでいく。人間はすぐには死なない。子供を育てて一人前にしても余生はまだ残っている。今や人生100年と言われるぐらい寿命が伸びた。
還暦のお祝いを長男家族が家内のために企画している
初孫の顔をみながら長男家族の家庭でランチ会を開いてくれる。料理はケータリングを使う。子供がまだ赤ちゃんであるので料理に時間が取れない。それよりもおいしい料理をケータリングサービスで皆で食べたほうが有意義であると考えたようだ。
私が出来ることは、美味しいケーキを買ってきて妻と一緒に食べることだ。特別な行事はしない。お腹を満たすことだけでよい。別途、二人で美味しい肉料理を食べに外食する予定でいる。取り敢えず、今夜はケーキで祝う。
還暦まで問題なく生きながらえたお祝いだ。60歳まで生きられなかった人は多い。彼女の家系は、長寿の家系であるので確実に私よりも長生きをするだろう。
昨日、NHKスペシャルの番組「大往生」を夫婦でみた。自宅で亡くなりたいという老人が多い。現実は、8割以上が病院で亡くなっている。長生きはしたいが、肉体が駄目になり、不自由な生活で他界したくないというのが本音だ。夫婦で10年先、20年先の老後を想像した。
私は20年先まで生きていない感じがするが、出来るだけ妻の寿命と歩調を合わして生きていきたい。還暦は、夫婦の老後を考えさせられる。人生にとっての大きな節目になる。
健康という言葉が重要を増す
40歳、50歳代の人は健康という言葉にそれほど気にならないかもしれない。体はまだ若いからだ。還暦を越えた体は、年に1%づつ筋肉が失われて行く。75歳から80歳にかけて歩くのが大変になる老人が多いのはこれが原因だ。還暦を過ぎたシニアは、筋トレが必要から必須になる。
家内は、週1回ピラティス教室に通っている。週末は夫婦で8キロから10キロぐらい公園を歩き回る。何処かにドライブ外出したときも2時間以上歩き回る。60歳から健康という言葉が老後の生活の中で一番重要になってくる。夫婦ともに元気でいられるよう健康を維持する食べ物と運動を心がけている。
神様から借り受けた肉体を丁寧に取り扱う
今まで私達は、生まれ持った肉体を丁寧に取り扱ってきただろうか。若い頃は、暴飲暴食、徹夜、過度の運動で体に無理を強いてきた。体がなんとかするだろうという感じだ。還暦を迎える年代になると体に無理が出来ないということを気がつく。無理をすれば、必ず、体調を崩すようになるからだ。
私も妻も睡眠不足になると体の調子が悪くなる。徹夜なんかもう出来ない感じだ。就寝は、いつも、11時前後だ。早い時は、夜の10時頃になる。朝起きる時間は、7時頃だ。何らかの原因でこの睡眠時間が維持できなくなると二人共体調が優れなくなる。
週2回筋トレを近くのスポーツジムで2時間、3時間やっている私だが、ちょっと無理をすると筋を痛める。今、懸垂をやりすぎて右手肘の筋を痛めている。ベンチプレスの重量を93キロにして1セット7回を3セットやろうとしたら、左肩の筋を痛めた。力を入れて踏ん張ると奥歯がかける。下の奥歯、左と右の奥から2番目の奥歯が欠けてしまっている。急遽、マウスガードを購入した。
ちょっと無理をするとこんな感じで体が故障する。
妻は、ピアノの練習で手首と指を酷使している。時々、私の体が人間鍵盤になる。ピアノを引いている人の指の力は想像を越えるほど強くて痛い。ピアノを1時間、2時間引き続けると体中から汗が吹き出てくると妻は言っている。それほど、体を使ってピアノを引いているということだ。
夫婦ともに体を使って体力の維持を計っている。老人は自分の体を習慣的に動かし続ける必要がある。自動車のエンジンを定期的にかけないとエンジンが起動しなくなると同じだ。還暦から運動習慣を身につける。それが老人の入り口に立つ妻への洗礼である。
この記事「還暦を迎える妻、還暦は老いの入り口! 」のポイントは、
- 還暦を迎える妻に美味しいケーキを買って帰る。還暦は、老化の入り口だ。人生の大きな節目になる。
- 健康維持が夫婦の共通の目標になっている。老化現象が至る部位に現れるからだ。
- 60歳を過ぎると体を酷使するような生活が出来なくなる。老いてきている肉体を労りながら使う。