両親の介護を初めて体験、その後の結末は?

今日は家内と横浜まで外出。今まで両親の介護で忙しい日々を過ごしていた。やっとリラックスする時間を持てた。介護の大変さを初めて学んだ。こんな生活を長い間できないことがわかった。

両親の介護で自分の生活が狂ってしまっている60歳代、70歳代のシニアが多いのではないか。自分の身の回りの世話ができなくなるとどうしても誰かのお世話になる。それが家族ならば、その家族の生活の時間を奪ってしまうことになる。

実際に会社勤めができなくて退職せざるを得なくなったという人が多いと聞く。一人の介護が夫婦二人の人生を狂わす。

幸運にも私は自営業を営んでいるため自分で仕事の時間を調整できる立場にいる。それ故、1ヶ月以上の間、家内の両親宅で介護をすることができた。普通の会社員であったら、休職か退職かを選択しなければならないだろう。

この状態から4年が経過した。今は自宅での介護がなくなっている。義父は96歳、義母は89歳。二人共元気である。義母は要介護5から1に奇跡的に回復。義父は自宅での一人生活をやめて介護付き有料老人ホームに入居している。私達夫婦は義両親の介護からほとんど開放されているのだが、コロナ禍で海外・国内旅行が自由にできない。

 

介護の経験から何を学んだのか?

義両親の介護を始めた4年前

今日はこれから続く義母の介護をどうするかを考える時間が持てた。義母の介護は、背中の圧迫骨折で認知症での介護とは深刻度が違う。背中の圧迫骨折は、一時的に介護ベッド生活を送るのだが、骨折した骨が回復してくれば自然と体は良くなる。

問題は、ベッドでの生活が長くなると足の筋肉が衰えてきて自分の力で歩けなくなることだ。どうしてもリハビリをする時間が必要になる。父親は90歳の高齢者であるため自分で食事の世話が十分できない。炊事、洗濯、掃除などの一般的な活動に制約がある。

父親も初めて介護サービスを積極的に利用しようという気になった。今までは、義母がやってきた仕事であったので義母が介護される立場になって自分の置かれた身を認識したのだ。生活支援サービスを活用すれば、今まで義母がやってきた家の仕事を代行してくれる。

私達夫婦も遠い将来同じような立場になるという事を肌で感じた。今までは介護を他人事のように考えていた。そのため、介護の知識が何もなかった。体験して初めて介護の知識を学び始めた。

多分、多くのシニア夫婦が私たちと同じ道を辿るのだと思う。自分たちの親が生きていれば、介護される立場になるのは自然だからだ。

義母は85歳。来週から訪問リハビリが週一回始まる。筋肉が再生される期間は48日間だ。少なくとも1ヶ月半以上足のリハビリをしないと足の筋力は戻ってこない。あと1ヶ月半の間、週一回か二回の介護生活が続くのではと思っている。その間、私達夫婦の生活は非日常の生活が続く。

認知症の老人を除き足をやられると介護される立場になりやすい。その時点で家族のお世話になり、相当の負担をかけることになる。家族が対応できなければ、介護施設で生活を送ることになる。自分の生活はますます不自由な生活になる。

2021年4月現在の義両親

義母は老健施設で足のリハビリをしている。まだ、歩行器や杖無しで歩けない。老人の足の筋肉が回復するには時間がかかる。義父は足の筋肉の衰えで買い物ができなくなり、2020年11月に介護付き有料老人ホームに入居している。私達夫婦は月に2回ほど義両親の自宅に宿泊して空き巣被害にならないようにしている。

義母も義父も第三者のお世話で快適な生活を送っている。お金はかかるが、私達夫婦で介護するのは無理であったからだ。なぜ、私達で義両親の介護が十分できなかったか?

  1. 義両親の自宅で同居が出来ないため週1回の宿泊介護で対応するしかなかった(介護に限界がある)
  2. 介護ヘルパーサービスを使ってもニーズは満たされなかった
  3. 規則正しい生活のリズムを作れなかった上にバランスの取れた食事を提供できなかった

義母は自宅での介護1年目途中で食事を取れなくなり、老衰で他界するのではないかという状態に陥った。ケアマネジャーのおかげで老健施設に入居させ、回復に向かった。3ヶ月おきに老健施設を移り代わりながら体力の回復と足のリハビリに努めた。

私達は月に2回ほど老健施設を訪問して義母に面会する生活パターンが続いた。一方で義父のひとり暮らしをサポートする生活に移った。義父の自宅に週1回1泊2日で介護支援宿泊である。この生活が3年半ぐらい続いた。義父が老人ホームに入居してからは介護支援の労力はなくなったが、空き巣被害にあわないように家の管理に追われている。

両親が老いてくると誰かが見守りをしなければならなくなる。本来ならば、長男夫婦が両親のお世話をするべきなのだが事情によりそれが出来なかった。私の妻の両親であるため、夫である私もお付き合いで見守る立場になっている。

義両親のお世話体験を自分たちの老後対策に役立てる

66歳の私だが、あと20年過ぎれば86歳になる。生きていれば老人という呼び名に相応しくなる。普通の生活が出来る身体を維持できていれば、家内や子供たちのお世話になることはない。時間の問題でピンコロで他界しない限り誰かのお世話になるのは運命である。

義両親のお世話から学んだことは

  • 老化で足の筋肉が衰えるので60歳代のうちから意識して筋トレを生活のリズムの中に取り入れること
  • 自宅での生活が無理になり始めたらすぐに老健施設か、老人ホームでの生活に移ること
  • 介護で妻や子供たち家族に負担にならないよう事前に安い老人ホームを探しておくこと

妻や子供たちに介護負担を追わせるのは不幸をもたらす。妻や子供の将来を犠牲にするような老後を私は送りたくない。今、私が出来ることは2つしか無い。

  1. 老化による筋肉量の損失を防ぐためゴールドジムで週2回筋トレをしている
  2. 働いてお金を稼げるうちにお金を貯めて老人ホームで発生する費用をできるだけ軽くする

お金がたくさんあっても普通の生活が出来ない体になったら意味がない。健康と体力維持は最優先事項になる。66歳の私が今やっていることは80歳を迎える時にはっきりした結果として出る。

結論

両親の介護は多くのシニア夫婦に降り掛かってくる。その年齢が60歳代に集中する。私達夫婦も例外ではなかった。初めての介護経験は不安と負担で満ちていた。自宅で介護できると思っても現実は無理である。誰かが犠牲になる。やれるだけやって、出来なければ第三者の手に委ねるしかなくなる。

妻の両親の介護経験から自分たちの老後対策を今から行っている。自分のお世話が自分で出来なくならないように老化で失う筋肉を筋トレで維持、増やす生活習慣を実施している。同時に老人ホームに入居する時に発生する費用をできるだけ軽くするために働けるだけ働いて貯蓄している。