若者の人生相談の話相手をシニアが行うサービス

今日は、私が所属するNPO団体の中間業務報告会に出席した。NPO団体の業績は、16年間黒字を続けている。報告会の後に懇親会が持たれた。お酒と寿司、中華でお腹を満たした。ビールを飲んでいる時、NPO団体の理事長から話しかけられた。どうやら、以前、私が書いたアンケートの内容についてであった。

220名の大企業OBがいるのにNPO団体としてそのリソースを上手く活用できていない。それで一つアイデアを投げたのだった。

人生で悩んでいる若い人たちに人生の先輩であるNPOのシニアが相談に乗ってあげるサービスを出来ないかと。有料、無料サービスにするかは後で決めるにして、それが可能であるかどうか考えてもらいたいとアンケートに書いたのだ。理事長からは、悩み多き若者向けの人生相談サービスは出来るよという返事だった。同時に、そのサービスの旗振りを私に振ってきた。

本業のビジネスがあるので旗振りは出来ないが、私が出来る範囲で考えてみたいと返答した。そして、今、考えている。

若者が相談したい人は誰が良いのか?人生の相談は年上の人だろうな!

220名の大企業OBが出来ることは、会社員生活を振り返って自分たちの人生は何であったのかを話せることだ。就活を始めた学生は、まだ、会社での生活、ストレス、喜び、人間関係、喜怒哀楽全般について知らない。自分が本当に会社員というキャリアに向いているのかも分からないでいる。専門的なカウンセリングサービスは出来ないが、人生の先輩として若者たちの悩みを第三者の立場で聞いてあげることが出来る。

「人生の先輩として悩みを聞く!」サービスぐらいは、シニアの社会貢献活動として意味がある。20歳代の若者が60歳、70歳代のシニアにどんな人生を送ってきたか興味があると思う。生まれてきた時代と世代は違うが、聞き役のシニアも昔は20歳代の若者であった。

「人生の先輩として悩みを聞く!」サービス

最初から大きなことは出来ないので、まずは、NPO団体のホームページで人生相談受付フォームを開設する。そのフォームにどのような人生相談を望んでいるかを記載して頂く。最低限の情報で記入して頂く。

  1. 名前
  2. メールアドレス
  3. 相談内容

これだけの内容で依頼を頂いた後にNPOから担当の相談相手とのアポイント設定を行う。相談場所は、NPOのオフィスになる。個人情報は、相談している間に分かるので事前に知る必要はない。メールや電話での相談方法もあるが、実際に顔を合わして話をする方が人間味が出る。メールや電話では伝え難い情報がある。

最初から複雑な仕組みにしないで簡単にしてNPO側で上手く対応が出来るかを確認する必要がある。相談案件がウエブのフォームから届いたら、そのメールがNPO担当窓口に届く。NPO担当者は、事前に募集した会員から都合の良いシニア会員を決める。相談サービスのメーリングリストに案件情報を流して手を挙げる人を待つことも出来るが現実は誰かを指名して調整したほうが早い。

悩める若者たちが気楽にNPOオフィスにやってきてNPOのシニアたちとコーヒーを飲みながら会話をする交流を生み出せれば良い。そのための最初の切り口として「人生の先輩として悩みを聞く!」サービスを開始する受付窓口を作る。

ターゲットの若者は、これから就活をする若者たちである。彼らの興味は、大企業に就職した経験があるOBシニアの経験談だ。そこにメリットが有る。相談を受けるNPOシニア会員のメリットは、若い人たちと交流と会話ができ、自分の人生経験を語れることだ。平均年齢70歳のNPO会員たちは、若い人たちに話したいことがたくさんある。自分の失敗を繰り返さない助言も出来る。

人生相談サービスをビジネスにするのは、料金に対する責任が生まれる。その責任に耐えうるサービスを今のNPOでは提供できないと私は思っている。ここは、社会貢献活動としてシニア有志の時間を若者たちのお悩み相談に使って頂くしか無い。

もし、これが上手く走り出したらNPO側の体制をもっとしっかりする必要が出てくる。この先は、歩きながら考えたい。

この記事「若者の人生相談の話相手をシニアが行うサービス」のポイントは、

  • NPO団体の活動として社会貢献がある。若い人たちとの接点を持ち、交流を深めるために悩み多き若者たちの話を聞くというサービスを考えている。
  • 人生相談サービスをビジネスとしてできれば良いが、その責任をNPO団体が負えるだけのパワーが無い。ここは、無料で若者たちとの接点と交流を深める目的で人生の先輩としての経験談を若者たちに話すサービスになる。