足の筋肉を鍛える事の重要性を教えられていなかった老齢世代

先日、真鶴半島にあるケープ真鶴に一台の観光バスがやって来ていた。小金井市の社会福祉施設のバスで足の不自由なご老人たちが大勢乗っていた。バスの運転手と助手たちが老人たちの折りたたみ式車椅子をバスの荷台から下ろしていた。バスから降りてきた老人たちは、どの人も75歳から80歳以上の老人たちに見えた。

一人として自分の足だけで普通に歩いている方は見かけなかった。足の筋肉が衰えて歩けなくなっているからだ。

70歳を越えたシニアは足の障害を受けやすくなる

この数年、政府は都道府県と一緒に医療費削減でシニアの健康増進運動を展開している。特に歩くことを奨励している。自宅にこもりはじめるお年寄りは、足の筋肉を急激に老化させる。筋肉は使わないと衰えていく。この事実を認識していないシニアが多い。 

肉体労働の産業に従事するシニアは体の老化が目立たない。筋肉をいつも使っているからだ。農家のシニアと会社を退職して無職のシニアでは筋肉の衰え方が違う。毎日が日曜日で体を動かさないで自宅で過しているシニアほど足に障害を受ける。歳を取るにつれて足の筋肉はどんどん衰えていく。最終的に自分の足を動かせなくなる。

私の世代(60歳代)は、健康を意識して運動をしている感じがする。意識的に足を毎日使う運動をしている人が多い。体力維持のために定期的にスポーツセンターで筋肉運動をするシニアを多く見かける。

筋肉は、シニアでも刺激を続ければ増えていく。私は、もうすぐ、61歳になる。懸垂を半年前からやっている。やり始めの時は、2回しか出来なかった。今は、8回ぐらい出来るようになっている。背中の広背筋も以前より大きくなっている。

老いていく体であるが、筋肉を刺激する(筋肉痛を感じるほどの運動)回数が多いほどその負荷に対応するための筋肉が成長する。筋肉は、刺激が増えると成長ホルモンを出す。成長ホルモンの分泌は、体の免疫力を強める働きがある。新陳代謝も向上する。

運動を定期的にしている老人とそうでないシニアとでは、体全体から来る印象が違う。筋肉運動を定期定期にしている老人は、姿勢も体格も見た目も良い。歩き方に力強さを感じさせる。筋肉運動を何もしていない老人は、体に若さを感じられない。新陳代謝が悪くなり、食欲が減少し、生きる力を体から発していない。

体全体の筋肉を一度に鍛えるのはしんどい。シニアは足の筋肉を中心に鍛える習慣を身につける必要がある。まずは、毎日早足で散歩する。10分でも30分でも良いから毎日足を使って歩く習慣を身につける。これを続ければ、足の筋肉の急激な衰えを防げる。

次に、意識して足の筋肉を増やす運動を習慣づける自宅でもできる運動がある。片足で体全体の体重を支えて屈伸する運動だ。無理をしない程度に片足を曲げて上がることを繰り返す。毎日時間を決めて目標の回数を達成できるようにする。

健康作りは定期的な筋肉運動から始まる。その時、運動をするという習慣付けが大切だ。多くの方は、習慣付けが出来ないために止めてしまう。最初は、無理をせず、散歩から始める。基礎体力というか、散歩で体のコンディションを整える。 

自宅の外に出る習慣を身につける。自宅にこもり始めると知らないうちに死期を早める。足が動かなくなると自分で自分の世話が出来なくなるからだ。動物は、動けなくなった時点で自分の死期を知る。誰も助けてくれない。人間も同じ運命だ。

だから、

足の筋肉を鍛える必要がある。