60歳を境に興味を持たない、失うモノと事がある。これはあくまでも私事であるが、多分、類似のことがシニアに起きていると思う。
組織を離れると会社関連の情報に興味を失う。もう、直接、間接的に自分の人生に関係しないからだ。
自分の人生にあまり関係しなくなるモノに保険が有る。60歳を境に自分の生命保険の価値が急激に下がる。その通知を受けて生命保険を全て解約した。
医療保険も保証する内容と金額を精査して本当に投資対効果があるか計算してみた。その結果、医療保険は保険料を自分の口座に貯蓄したほうが得であると判断した。老いてくると保険の必要性が無くなることに気付き始める。
現役から引退するという年齢は、失うものが多い年齢である。今までの会社人生の価値観が見直しされる。
心に穴を開ける損失感をどう乗り越えるか?
仕事を失う、同僚を失う、名刺を失う、収入を失う、自分が誰かを失う。定年退職後の生活で日増しにこれらの損失感を募らせるようになる。次のステップに進んでいる行動派のシニアならば、このような損失感はあまり感じないだろう。
何か新しい目標を持たないと刺激のない日常生活が続く。刺激がない日常生活は、人生を楽しませる好奇心や新しいものへの興味が生まれにくい。何か仕事をしていると周りから色々な刺激がやってくる。その刺激が新しい好奇心や興味を産ませる。
1年間は退職金で自由奔放に生活をしてみたいという夢が目の前に有るのに将来に把握できない不安を感じ始める。自由にできる時間があまりにも多い。退職後の1ヶ月間で暇をつぶすことが無くなる人が多い。金銭的にもまだ余裕があるので生活の上で何も慌てる必要がない。
でも、
自分の老後を想像する時に失ったものが大きいことに気がつく。
刺激が少ない生活を送り始めると興味を持つ対象も狭まる。情報が自然と入ってこなくなるので意識的に情報を求める必要がある。色々な情報が入らなくなると腰が重くなり行動を起こし難くなる。その結果、自宅でテレビを見ながら奥さんのお尻を追い掛けることになる。
現役と引退の違いは、日常生活の中で相当の違いを引き起こす。多くのシニアは、引退してから現実を知ることになる。
今までの生活は、仕事中心で成り立っていた。仕事の周りに自分の生活環境が作られていた。毎朝出勤する会社がなくなり、仕事を失えば、失うモノや事が多いのは当たり前である。
この損失感を乗り越えるには、・・・
- 現役時代の仕事に代わる仕事を見つける
- 生活時間の大部分を使う活動を行う
- 新たな人生の目標に向かったアクションを起こす
詰まるところ、新しい生活のリズムを作るためのコアな活動を見つけることだ。
私は、起業を選んだ。