今朝は9時30分ごろから近くのスポーツセンターのジムで筋トレをした。平日の午前中は、60歳以上のシニアの男女が大半だ。70歳代の常連さんたちがいる。常連さんは常連さんたちで一つのグループを作って寂しさを癒しているように見える。
私のような一匹狼は、こちらから敢えて話しかけない。話しかけるとおしゃべりが始まり筋トレが始められなくなるほど続くからだ。
筋トレに集中したいシニアとおしゃべり相手を求めるシニアとに分かれる。スポーツジムはシニアにとって憩いの場になっている。筋トレという共通の目的で定期的に顔を合わせるからだ。
スポーツジム(区や市などが運営)は性別や年齢に関係なく利用される公共の場である。平日の午前中は、時間が自由に使える65歳以上のシニア男女が中心に利用している。夕方から夜にかけては会社員や学生が中心に使っている。週末は、シニア男女を除く人たちが多い。
健康ブームでスポーツジムが注目され、老若男女が身体を鍛えている。寂しいシニアにとってスポーツジムは肉体と精神の健康面で貢献する。私のように一人でビジネスをしている65歳のシニア男性にとって仕事を忘れる息抜きの場になる。
70歳代のシニア男性から突然話しかけられる
ジムで用意されている筋トレ専用の道具や機械がある。ベンチプレスやスクワットをする器具は、いつも、空きを待つ場合が多い。ベンチプレスをする器具が使われていたので別の器具を探していたら、後ろから突然声がした。70歳代のシニアが私に話しかけてきた。
「もし、よろしければ私が今使っているベンチプレス台を使ってください。もう、終わりましたので。」と話しかけてくれた。突然の話しかけであったのでちょっと驚いてしまったのだが、その厚意に甘えて使わせもらった。それがきっかけとなってベンチプレストレーニングの合間に何度か話しかけてくれた。
筋トレに集中したい人とおしゃべりをしたい人
会話が続くと筋トレが出来なくなるので敢えてこちらから会話が続くような話し方はしなかった。時間的に余裕があれば、おしゃべりタイムを作ってお付き合いをするのだが、午後から仕事を予定しているので午前中は、集中して筋トレをしたいと決めていたからだ。
彼は、後から来た若い男性にも話しかけたのだが、彼とも私と同様に会話が長く続かない。やるべき事をしなければ成らない時は、それに集中したいという気持ちが強い。そんな人は、筋トレ以外の時間が作れない。
彼には申し訳ない事をしたが、今度会った時にじっくりとこの埋め合わせをしたいと思っている。今度は、こちらから話しかけてみようと思う。一度、声をかけられていれば、次回は面識があるので話しかけやすい。
常連のシニアの筋トレマニアの中には、私と同じように筋トレだけに集中している人がいる。その中の一人、65歳ぐらいのシニアは、凄い。デッドリフトという運動で200キロの重さのバーベルを上げるのだ。体重は私と同じような感じ、75キロ。身長も私と同じ、180センチ。彼は、いつも、デッドリフトの運動しかやらない。65歳で200キロの重量をデッドリフトであげるのは驚きである。
彼も私と同様に一匹狼だ。周りの人たちとおしゃべりはしない。ひたすら筋トレだ。
若い大学生たちは、二人か三人でやってくる場合がある。こんな連中は、寂しい老人の会話相手になりやすい。順番に筋トレをするので待っている間に会話が出来るからだ。
スポーツジムは寂しいシニアの目を楽しませる「場」
筋トレをやっている連中は、周りで筋トレをしている人たちをよく見ている。筋トレはどうしても休憩が必要だからだ。1セットやる度に数分間体を休める必要がある。そんな休み時間に他の人たちがやっている筋トレを見る。
ベンチプレスで持ち上げられなくなった人がいると近くの誰かが直ぐに助っ人に駆け付ける。私も何度かそんな局面に出会った。皆、親切だ。それがきっかけで常連さんに顔が知られるようになる。
シニアの筋トレマニアの人たちは、若い頃に筋トレを経験している人が多い。70歳、80歳になってもがっしりした筋肉が体についている。若者にシニアの筋トレマニアが話しかける時はいつも筋トレのやり方の助言から始まる。経験者は語るだ。
若者の体格を見れば、助言できる相手かどうかが直ぐにわかる。筋トレ初心者には、いつも、積極的にシニアの筋トレマニアたちが話しかける。ジムは彼らにとって憩いの場である。
シニア女性たちの多くは有酸素運動である自転車こぎのインドアバイクを始める。中高年の女性や男性は、ランニングマシーンで20分間走り出す。70歳以上のシニア男性たちは、筋トレ用のマシンで腕、足、体幹を鍛える。
シニアの筋トレマニアの人たちは、バーベルで行うベンチプレスやスクワットをやる。一人ひとりの筋トレパターンが見ていると手に取るように分かる。一番目立つ筋トレは、懸垂である。
懸垂をする人が少ない。懸垂が全然出来ない人は恥ずかしくてあえて挑戦しない。シニアは手すりにぶら下がるだけで懸垂が出来るとは言えないのでやらない。誰かが懸垂をやり始めるとジムにいる人たちの目が懸垂をやっている人に向く。
懸垂のフォーム、懸垂の回数などが周りの傍観者に分かる。60歳を過ぎて懸垂が1回も出来ないシニアは多い。懸垂は、握力、腕の力、広背筋の力がないと出来ない。体重が軽いほうが懸垂はやりやすい。シニアの筋トレマニアも懸垂はやらない。やっている人を見ながら話の種にしている。
結論:寂しいシニアはスポーツジムに行くべきである
平日の午前中は自然とシニアがスポーツジムにやってくる。同年代のシニアと知り合いになりたい、おしゃべりをしたいと思っているシニアは平日の午前中が穴場である。私が定期的に利用するスポーツジムは、区が運営するため3時間300円で利用できる。筋トレを3時間やれば十分鍛えられる。
筋トレは、シニアの健康寿命を延ばす。定期的にスポーツジムに通うことで新しい生活のリズムが作れる。同世代の出会いがあり、おしゃべり相手も見つかる。健康を良くしながら新しい人間関係を作り出す。