自分の老後の生活で何が重要になるのか?

何人の60歳以上のシニアが老後の生活を事前に描いてその描いた地図に沿った生活を送ろうとしているのだろうか。感覚的だが、多くのシニアは自分の老後に何が起きるのかを知らないでいる。今の状態が80歳、90歳、100歳まで続くと思っている。

今、60歳ならば、70歳から80歳の間に思いも寄らない出来事が、突然、降り掛かってくる。老化現象は、意識しない内に体を蝕んで行く。1年が過ぎる毎に今まで経験したことがない病気にかかる。それが老人特有の病気である場合が多い。事前にそんな病気にかかるなんて誰も教えてくれない。

老後の生活は老化から来る健康障害と見えてこない生き甲斐の迷いで始まる。

何歳になっても動ける体の自由

60歳代ならば、10年毎に自分の老後生活の夢を描く。例えば、70歳まで第二のキャリアを身に付けるとか。自分でお金を稼げるスキルと経験を得るための時間にするとか。70歳までは、体はまだ働けるだけの力が残っている。定期的な筋力トレーニング運動をしていれば、80歳までその体力を伸ばせる。

何歳になっても体が資本

お金稼ぎには基礎体力が必要。第二のキャリアを身に付けるためには、アクティブに活動するための体が求められる。70歳までに自分でお金を稼げる力を確立できれば、70歳以降は経済面での問題をある程度解決してくれる。お金の心配が少なくなれば、自分が描いた次の夢を実現するために動き出せる。

70歳代から80歳までは健康寿命を延ばす生活習慣を身につける。自由に動ける脚力と食欲があれば、歳を気にせずに夫婦で旅行を楽しめる。多くのシニアは、足の力が衰えて自分で動けなくなる。外出も少なくなり、自宅にこもり始める人が多くなる。

本来ならば、美味しい郷土料理を旅先で味わいながらゆっくりと温泉に入って良い気分を楽しめるのだが。足の衰えがそれを出来なくする。

足を鍛える定期的な運動が必須

60歳代のシニアは、足の衰えを感じないし、意識もしていない。知らないうちに足の筋力が衰えていっているのに気がついていない。気がつく年齢が、70歳代から80歳代になる。それまでの間に意識して足の筋力を維持する筋肉トレーニングをする必要がある。

足の運動能力は生きる上で必須!その事を真剣に考えていないシニアが多い。足の障害を感じ始める前に意識して足を鍛える定期的な運動をすることなのだが、人間は駄目なもので足に障害が起きて初めて必死になる。足の筋力不足で歩くことが不自由になると根気強く足のリハビリに通うことになる。苦痛と面白くない時間が過ぎる人生になる

老後の生活を楽しむためには、自分の体が丈夫で健康でなければならない。私の知人は近くの農家から野菜作りの土地を借りて農業をやり始めた。農業は体を必然的に使う。肥満気味で医者から減量しろと注意されていた矢先に農業をはじめて標準値に近い体重まで減量できたという。

彼にとって嬉しいことは、減量だけでなく自分が苦労して作った新鮮な野菜を食べられるということだ。自分の力で食べるものを作れるという新しい体験。50歳代後半に肥満で健康障害を起こしてから仕事の内容を変えて農業に時間を割けるようにしていたようだ。老後の生活の基盤に農業を彼は選んだ。農業では収益を得られないが、健康と新鮮な食物を手に入れた。

彼にとっての生き甲斐は、今や野菜作り。多く作り過ぎたら収穫祭を開いて友人、知人、親戚を招待する。それが楽しみになっているという。彼を見ながら自分の老後の生活をどのようにしようか夢見ている。

足を鍛える予防策

60歳代

足を鍛えるベストな年齢が60歳代である。まだ足腰の筋肉がひどく衰えていない。この状態を維持、強化するには2つのことをする。

  1. スポーツジムで足腰を鍛える筋トレを定期的に行う
  2. 外出時にエスカレーターを使わないで階段を使う習慣を身につける

70歳代

脚力の衰えを感じ始める70歳代のシニアは意識して楽な生活を避けることである。歩いていける場所に自動車で行かない。朝夕の散歩は坂や階段が多い場所を選んで半強制的に足腰を鍛える。階段がある場所でエスカレーターなどを使わないで階段を極力利用する。特に駅など。

70歳代はフレイル状態になる一歩手前の脚力になるシニアが多い。足腰が不安定になり、杖が必要になる人もいる。多くのシニアが70歳代から必死になってスポーツセンターやジムに通い始めるのだが、多くのシニアが三日坊主で終わる。

三日坊主で終わらないためにはスポーツセンターやジムのトレーナーの指導を受けることである。お金はかかるが、運動習慣が身に付けられる。

80歳代

筋トレを80歳代から始める老人を何人か見ている。ジムのトレーナーの指導とプログラムメニューで体力にあった筋トレを行っている。体の筋肉の減少から体が枯れてきている老人が多いが、定期的に通っている。

80歳代の老人に必要なものは筋肉。筋肉を増やすにはタンパク質の多い食事と定期的な筋トレである。運動をすれば食欲が湧くので食べる量を増やす。必要に応じてタンパク質の多いプロティンパウダーを摂取するのもあり。

ポイントは

  1. パーソナルトレーナーの指導下で定期的な筋トレを始める
  2. 筋肉を作るタンパク質の多い食事をして、食べる量を増やす

筋肉は年令を問わず鍛えれば増える。タンパク質の多い料理と栄養バランスの取れた食事で筋肉を作る材料を体に提供する。それが習慣になれば、体に筋肉が付き始める。

結論

自分の老後の生活で何が重要になるのか?答えは老化で失われて行く筋肉である。筋肉を増やす生活習慣を身に付けることで体を動かす自由を80歳代になっても維持できるようになる。筋肉の衰えは足から来る。足の筋肉を維持、強化する運動習慣を身に付けることが一番重要である。

スポーツセンターやジムで筋トレ習慣を身に付けるベストな年齢は60歳代である。60歳代のシニアはまだ足腰の動きで不自由になるほどの筋肉の減少が目立たない。筋肉を強化する年齢として時間と苦痛が伴わない。

日常生活では足を楽にさせないことを意識することである。階段とエスカレーターがある場所では必ず階段を使う。階段は足腰を自然に鍛えてくれる。