老人が毎朝かならず行く場所がある。食料の買い出しをするために行く近くのスーパーマーケットやコンビニ店だ。最近、コンビニ店にイートインスペースが設けられている。高齢者が多い住宅地域では、コンビニ店のイートインスペースが老人たちの憩いの場所になっている。
この傾向が、広めのスーパーマーケット店でも始まっている。高齢化社会が広がると消費者としての高齢者層を無視できなくなる。イートインスペースに集まった高齢者に対して色々なサービスを提供できる機会が生まれる。スーパーマーケットが食品だけを販売する時代でなくなる日が近い。
この傾向は、コンビニ店、スーパーマーケット店だけに留まらずに消費される日常製品を販売するドラッグストアーにも波及するかもしれない。高齢者市場でビジネスをするには、高齢者たちを集める仕組みが必要だからだ。それが、「憩いの場所」としてのイートインスペースだ。
老人たちの憩いの場所作りで何が満たされれば良いのか?
現状は、コンビニ店やスーパーマーケット店で提供されているのは休憩場所的なスペースである。無料のお茶サービスやお水提供がある。これだけでは、高齢者たちのニーズを十分満たせない。
重要な要素:
- 老人にとって居心地が良い雰囲気と環境
- 老人たちが一緒になって交流できるイベント
- 老人たちが抱える悩み事を相談できる窓口
大手企業が子育て支援で会社内に保育所を設けるのと同じで老人たちが困っている問題を企業が解決する手助けをすることで新しい市場を開拓できると私は思っている。
老人が気にする問題:
- 孤立と孤独
- 健康
- 買い物難民
- 介護問題
自宅に閉じこもって生活をしている老人の問題は、外に出て他の人と交わらないと表面化しない。気軽に話す相手がいる、いないで高齢者の生活も変わる。食料を買い出しに来る場所は、老人たちにとって社会との接点になる。他の老人たちを見かける場所であるが、交流する機会はあまりない。
イートインスペースは、利用客の休憩場所として提供されているがこの場所をもっとビジネスに活用しようという企業側の目論見が高齢化社会のニーズとマッチすれば、今までと違ったビジネスチャンスがコンビニ店やスーパーマーケット店で生まれるのは確かだ。既に保険の窓口や銀行や証券の窓口などがスーパーマーケットに進出している。
でも、
高齢者たちのニーズを汲み取っているサービスではない。ちょっと企業側が努力すれば、高齢者市場を開拓できるのではと思っている。