老人に成ればなるほど自由な生活が出来なくなる

90歳の義父と85歳の義母の生活を介護支援する立場の人間として観察すると自由な生活が出来なくなって来ているということが分かる。若い頃は当たり前と思ってやっていた炊事、洗濯、掃除が十分出来なくなった。もう、自分たちの力だけでは出来ないという状況だ。

歳を取る=>自分の自由が奪われる!

年寄りは、自分の体の老化に従って生き方を変えて妥協する生活になる。介護支援をしながら、肌でその現実を感じている。

健康寿命を伸ばす=自分の自由を確保し自由でいられる時間を伸ばす

90歳の義父は、足の筋力が落ちているため外出したくても出来ない不自由を毎日味わっている。85歳の義母も同様である。今は、圧迫骨折で介護ベッド生活を送っているため自分でやれることが非常に少なくなっている。この二人の姿を見て、身動きが自由にできない体になるとこんなに辛いという事が痛烈に分かる。

足の筋力が落ちることは、命取りになる!

動く自由が奪われると自分で出来ることが少なくなり、介助なしに生活が出来なくなる。一番最悪なのは、転ぶことだ。転んで骨折をすると介護ベッド生活になる。骨折が治っても長いベッド生活で足の筋力が落ち、自分で歩けなくなる。リハビリ生活が始まる。その間、介護ヘルパーか、介護施設での生活になる。

不自由さと苦痛がその間続く。

老人の筋力は、意識的に鍛えないと急速に落ちる。一度筋力が落ちるとそれを戻すために強い意志と継続的な筋肉トレーニングが要求される。それが出来ない老人は、介護ベッド生活後に死んでいく。ベッドの上でしか生きられなくなるからだ。

老人にとって体の筋肉を鍛えることこそが健康寿命を延ばす第一歩になる。足の筋肉強化から体全体の筋肉まで鍛えることで自分の体を自由に動かせるようになる。

筋肉は何歳になっても鍛えられるという事実を忘れないでほしい。

筋肉を鍛えると骨も強化される。転んでも簡単には折れない骨になる。転んで骨が折れなければ、介護ベッドのご厄介になることが無くなる。

残念ながら、多くの老人は意識して筋力トレーニングを真剣に続けようとしない。三日坊主だ。自分の命にかかわることなのにその重要性を認識していない!80歳過ぎに介護ベッド生活に入ると強い意志がない限り普通の生活に復活できない可能性がある。そうなる前に筋力トレーニングを開始することだ。

自分の意志で身動きが出来るという基本的な機能を失うと待っているのは「死」しかない。

長生きをしたい人、残りの人生をもっと楽しみたい人、貯めたお金を有意義に使いたい人は健康寿命を延ばす事を真剣に考えて実行すべきだ。自由は、老化による体の不自由さから奪われる。そうなる前に手を打つべきではないか!