老後の生活は健康寿命を如何にして延ばせるかどうかである!

60歳から70歳までの生活は、想像ができる。普通の生活を送れる可能性が高い。問題は、70歳から80歳までの生活がどうなるか予想がつかない。70歳から健康面や身体面で個人差が出始める。最初のサインは、足の筋力だ。知らないうちに歩くのが遅くなる。階段の上り下りを避け始める。体の疲れを頻繁に感じ始める。多くの高齢者は、75歳を過ぎた頃からこのような状態になる。

普通の生活がいつの間にか出来なくなっている自分に気が付く。こうなる前に予防策を自分なりに講じなければ普通の生活が出来る年齢を伸ばせない。普通の生活が維持できる老人は幸せな老人である

60歳代のシニアは、普通の生活があたかも永遠に続くかのようなイメージを持っている。自覚症状を感じていないから仕方ないが。怖いのは、自覚症状を感じ始めたら、もう遅い事だ。普通の生活が出来ているうちに予防策を実施することだ。

健康寿命を如何にして延ばすか?

普通の生活が出来ない生活とは、体の老化から来る運動機能の低下で自分一人で生活が出来なくなることだ。誰かの支援がないと普通の生活が送れなくなる状態である。この時点で健康寿命が尽きる。

歳を取り始めたと感じる年齢になると自然と自分の健康に気を使い始める。老人にとって健康で元気な事が一番の関心事になる。70歳、75歳、80歳の節目の間に友人、知人、伴侶が他界したり、認知症になったり、歩行障害になって介護ベッド生活を送るようになったりする。そんな周囲の情報が伝わる度に自分の健康に気を配る。

健康寿命を維持するためには当たり前な事をする

  • 病気にならない
  • バランスのとれた食事(タンパク質を多めに取る)
  • 定期的な運動習慣を持つ(足の筋力強化を重点的に行う)
  • 十分な睡眠時間を確保する
  • 楽な生活はしないで体を出来るだけ動かす生活を心がける

私が意識して行っている事は、(1)筋トレと足の鍛錬、(2)タンパク質の多い食事、(3)自宅を出て仕事をする生活、(4)年に1回の人間ドック、(5)薬や健康サプリを出来るだけ取らないで食事から取るの5つである。

特に気を付けているのは、薬を頻繁に常用しない事である。漢方薬以外の健康サプリメントは取らない。私が薬を飲むときは、風邪の引き始め症状が出た時だ。持病は仕方ないので医者の指示通り薬を常用する。それ以外は、出来るだけ薬を体に取り入れない。その理由は、薬を常用すると腎臓に負担が来るからだ。

腎機能は、加齢とともに衰えて行く。その衰えを加速するのが、必要以上の負担を腎臓にかける薬だ。薬は常用しなければ腎臓への負担は少ない。腎機能は一度悪くすると治せない。その意味で重要な臓器である。

自分の体を自由に動かせる筋力を維持する行動

年齢とともに体の動作が鈍くなり、バランスが取れ難くなる。体を動かす機会が少なくなる生活に入る老人が多い。外出が減り、自宅にこもり始め、体に楽な行動が多くなる健康寿命を延ばすならば意識して体を楽させない行動や活動を毎日行うべきである。

例えば、日常の生活で一番重要な歩く力を強化することである。その一つに駅の階段の上り下りがある。

私は、通勤時に駅にある階段の上り下りをしている人たちをいつも観察している。エスカレーターと階段があるのだが、多くの人は列をなしてエスカレーターを使っている。階段を選択している人は、少数の人だけである。若い人から老人まで幅が広い。階段を意識して上り下りしている老人は、自分の脚力を鍛えて自由に動ける体力を維持しようとしている。

筋肉は老いて来ても鍛えれば成長する。普通以上の負荷を定期的に体の筋肉に与える事でその負荷に適応しようと成長する。

米国のシニアたちはこんな意識をもって老後を楽しんでいる

仕事を卒業して残りの人生を好きな事をして楽しむには、健康な体が不可欠である。老人ホームに入居する前に自分の生活習慣を健康中心にシフトしている。彼らは、次の事を意識して新しい生活習慣を身に付けようとする。

  1. 健康的な食物を選んでタンパク質とビタミン豊富な食事をする
  2. 定期的な筋トレをする
  3. 体が水分不足にならないように水を意識して飲む回数を増やす
  4. 自主的な体を動かす活動をする(テレビなどを見る受け身的な活動を少なくする)

自分の体を自由に動かせる筋力を失うと家族や介護ヘルパーに頼る生活が始まる。脚力は自分で動く力そのものである。歩く力、立ち上がったり座ったりする力、体のバランスを取る力など生活する上で当たり前な身体機能である。

普通の生活ができる=健康寿命である。

結論

自分で身の回りの事が出来る普通の生活ができる期間が延びれば健康寿命も延びる。健康寿命を延ばすには、足の筋力を失わない事である。体を動かす、足を使う日常の活動が少なくなると老人の体は自然に生活環境に合った筋力量にする。

楽な生活を送り始めると体もその生活に合わせ始める。自宅にいる時間が増えると体の筋肉を使う機会を失い、足の筋肉が特に失い始める。出来るだけ自宅を出て歩き回り足の筋肉を衰えさせないようにする必要がある。

筋肉を増やすには(1)定期的な筋トレをする、(2)筋肉を作る材料になるたんぱく質やビタミンを多く取る必要がある。

老後の生活は、お金以上に健康な体を如何にして維持するかにかかっている。余生を楽しむには、自由にどこにでも行ける体が不可欠である。