1週間や2週間に一度、家内の母親が入居している老健施設に義父を連れて訪問している。義母は、老健施設で順調に体力を回復している。訪問する度に元気に老健施設での生活を楽しんでいる印象を受ける。
家内の両親は、まだ、健在であるが高齢だ。義父は、91歳で自宅で一人生活をしている。家内は週一度実家に帰り、義父の身の回りの世話をする。掃除、洗濯、買い物、郵便物の内容チェックと事務処理など義父が出来ない事を代わりにやっている。91歳の義父は、足の筋肉が衰えて歩くのがしんどくなっている。
自宅の掃除はもうやれない。洗濯も洗濯機で洗えても物干しざおに干す事が出来ない。小物の衣類は、リビングルームに簡易物干し道具で干すぐらいだ。91歳で一人生活を過ごす義父には、いつも、驚かされる。普通の家庭ならば、91歳の老人が一人で生活するのは難しいはずだ。彼の友人や知人はほとんどが有料介護付き老人ホームに入っている。
自分の妻と別れて一人生活は寂しい。1週間に一度は、彼の妻に会わせたいという気持ちで出来るだけ頻繁に義父を連れて老健施設に連れて行く。
老健施設に適応し、自覚をもってリハビリ生活を送っている義母
私たち夫婦と義父が義母を訪問するとあっという間に2時間ぐらいが過ぎてしまう。出来るだけ義母に話をさせている。彼女は、老健施設にいる老人たちの中でも一番普通の人である。認知症の初期症状は少しあるが、我慢できる範囲である。会話の種が無くなり始めると同じ話を話し始めるという症状だけだ。
こちらから別のテーマの話題を話し出すとその症状は無くなる。
彼女のリハビリは、第一に足の筋力強化だ。第二に栄養バランスがある食事で体力をつけることだ。1か月前の体重と現在の体重をチェックしている。体重が少なかったのでバランスの良い食事で体重を増やす必要があったからだ。毎月順調に2キロぐらいづつ増えて行っている。筋力を付けるには、体重を増やして運動する必要がある。
老健施設のバランス良い食事が義母の体重を増やし、健康な体にしているのが分かる。病気らしい病気はないため、薬は一切飲んでいない。介護ヘルパーの人たちには、介護支援の軽い老人であると言われている。車椅子で自分のいるフロアーを腕を使って回遊している。仲の良い、友達も出来たので寂しいという気持ちはあまりないようだ。
足だけが不自由であるため、自分が動ける範囲に制限がある。この制限から来る生活の不自由さだけが彼女の問題だ。
85歳の義母は、自分一人で歩き、普通の生活に戻るのは難しい。仮に実家に戻っても91歳の義父の世話は出来ないし、義父も義母の世話も出来ない。無理をすれば、また、転倒して体の骨を折り、元の木阿弥になるのが見えている。
自宅で老人が転倒し、骨折するとそれが自宅での生活の最後になる場合が多い。自宅に戻って復活する老人は限りなく少ない。年齢が80歳を超す老人ならば、自宅よりも介護付き老人ホームで生活を始めたほうが快適だろう。事実、義父の友人夫婦や知人は元気なうちに介護付き有料老人ホームで生活を始めている。
でも、
いつ、介護付き老人ホームに入るかを決めるかだ。本人が自宅での生活の固守すればするほど、体の状態が悪くなり介護ベッド生活になるリスクが高まる。そうなる前に介護付き老人ホームに入っていれば、家族にも負担が行かず、タイミングが良い支援が提供される。
元気で健康な年齢の内に「普通の生活が出来る介護付き老人ホーム」に入るという決断が出来れば、良かったのだが自宅を離れるのが嫌な老人が多い。これは自然な事だが、なかなか、勇気がいる事だろう。
義父は、もう、一人で生活が無理そうだと感じ始めたら有料介護付き老人ホームを探して義母と一緒に入居したいと考えている。この春から老人ホーム巡りを開始したいと私は思っている。元気なうちに義父の判断で老人ホームを決めて頂きたいからだ。終の棲家は、本人が気に入った老人ホームでなければ幸せではない。
義母は老健施設で出来るだけ体力を回復させてタイミングを見て義父と一緒に有料介護付き老人ホームに入って頂く。それまで、老健施設でリハビリを続けるという考えだ。
この記事「老健施設に入居している義母に面会訪問」のポイントは、
- 義母は老健施設の環境に慣れて生活を楽しんでいる
- 老健施設が提供するバランスの良い食事が体重と体力を回復させている
- 義父の体力を見て義母と一緒に入居したい有料介護付き老人ホームを探すのが私の仕事になる