老後の生活は未知の世界:あなただけの老後

誰もが歳を取り老人になっていく。60歳を過ぎた時に自分の人生は隣の同年齢の人と違ってくる。誰もが同じ老後を過ごせない。老後の世界は、未知の世界。あなたしか分からない運命が待っている。個人差が歴然と見えて来る世界が老後の世界である

今までの生活習慣から健康に違いが生まれる。老後を意識した貯蓄やお金稼ぎをしていないと働けなくなった年齢に達した時に後悔する。子供がいなければ、頼る家族もいない。親族は皆老人になり、自分たちの生活でアップアップかもしれない。頼れるのは自分の体と生活の知恵だけである。 

70歳を過ぎれば仕事を探しても見つからなくなる。健康障害も発症しやすく成り、老化による制約が老後の生活に現れる。筋肉量の損失からくるフレイルで歩行が難しくなり、行動範囲が狭くなる。良いことよりも悪いことが身の回りに増えてくる。老人になることは弱者になることである。

この世に一人で生まれ、この世を一人で去っていく。それまでの間の人生を楽しむにはどうしたら良いかを70歳過ぎに特に問われる。

70歳過ぎになった時の老後の生活を考える

会社勤めを定年まで続けている方ならば、厚生年金と国民年金で最低限の生活費を受給できるだろう。お金の使い方が荒い人は、仕事を見つけて働き続ける必要があるかもしれない。65歳になった時にもらえる年金で一安心と思う人がどれだけいるだろうか。一安心と思う人は、大企業の定年退職者が多いのでは。または、圧倒的に公務員が多い。

でも、時代は変化し続けている。年金だけで生活が出来る時代はあと20年ぐらいかもしれない。年金財政が成り立たないという噂が20年先にあるという。日本の人口は2011年以降、11年連続で減少している。年金生活者を支える労働者の数も減少している。この要素からして将来年金だけで生活が成り立つとは思えない。

自分の老後生活を守るには生活に必要なお金を稼げる力を身に付けるしかない

誰もがその通りだ、その通りだと共感してくれるが実際にお金を稼ぐ仕組み作りをしている高齢者がどれだけいるだろうか。意欲はあるが、何をしたら良いかが分からないで悶々としているシニアが多いのでは。ゼロからお金を稼ぐことは難しい。忠実な会社員であればあるほど、起業家としてビジネスを考え出すのは大変だ。 

お金を稼ぐ活動をすればするほど、お金の稼ぎ方の基本を身に付けられる。お金稼ぎはどうしても試行錯誤の失敗の連続で始まる。失敗なくしてお金は稼げない。小さな失敗をたくさん経験することでお金を稼ぐコツを身に付ける。 

楽してお金儲けができると思っている人は100%詐欺に合う。楽してお金儲けをしたい人を餌にしているオオカミが沢山いる。先日もカフェでネットワークビジネスの勧誘をしている男性の話を聞いていた。勧誘され側のカモは30歳代の青年で自分の本業が定まっていない人であった。迷える子羊は必ずオオカミの餌になる。甘い話に誘われて気が付いてみたら騙せれていた。そんな話が多い。

老後の準備

自分の老後をどの様なライフスタイルにしたいかで老後の準備が変わってくる。但し、以下の事は誰もがやり続けて行かなければならない。そんな時代が来ている。 

  1. 健康寿命を伸ばす健康運動(筋肉トレーニング)、特に足の筋肉を鍛える
  2. 年金以外の生活費を稼ぎ続ける仕事を維持する(できれば、体力に依存しない知的なビジネス)
  3. 自宅以外に自分の居場所を構築する(そこに行けば誰かと話が出来る場所)孤独から逃げられる場所だ

65歳以降に生まれる不安は、(1)健康、(2)お金、そして、(3)孤独である。体は老化する。老化する過程で今まで出来た事が出来ない体になる。自分の体が不自由になると精神的に弱気になる。そんな時に腹を割って話し合える知人が近くに居れば、うつ病にならない。 

自分の老後を楽しく過ごすには残された時間を満足が行くように使う事が出来るかどうかである。歳を取ればとるほど、一人に成って行く。知人、友人、親族は一人ずつ先に他界して行く。新しい知人や友人を作らない限り孤独から逃れられなくなる。

どんなにお金が沢山あっても健康は買えない。自分の体を健康にするのにお金はいらない。必要なのは健康を意識した食習慣と定期的な運動だけである。

自分の死に方を模索する老後

65歳以降の老後は自分の死に方を設計する老後かもしれない。100歳まで生き続けるつもりならば100歳まで生きるための生活費を稼ぐ仕組みと普通の生活が一人で出来る健康を今から作り上げる必要がある。自分の運命は自分の力でどうのこうの出来るものではないが、出来る事をやるだけである。私はいつも自分に言い聞かせている。「体が資本だ!」と。

体が健康で普通の生活が続けられる限り、人生を楽しめる時間が与えられる。どんなに財産が有っても病気ならばお金を使う喜びも味わ得られない。お金も健康もあっても時間を一緒に楽しめる人がいなければ空しい。自分の老後は自分しか分からない。誰も教えてくれない。誰かがあなたに代わってあなたの老後設計をしてくれない。

多くのシニアが老後を老人ホームで暮らしたいと思って貯蓄に励んでいる。家族や親族に迷惑をかけない老後を送りたいと願っているからだ。最終的に自分はどんな死に方をするのか、どんな死に方を望むのかで老後の生活は定まる。住み慣れた自宅で自分の死を迎えたいと願っていても病気になり医療施設で他界する人が80%以上いる。

自宅で一人暮らしをしていても老化と年齢で自分の世話ができなくなり、やむなく老人ホームに入居して他界するというケースもある。死に方はその人の健康状態で左右されるが最終的には運命である。できることは出来るだけ迷惑を周りにかけないで死にたいということだけである。

仕事なし、年金生活、ひとり暮らしのシニア

生きがいがない生活は生きているのが苦痛になる。ただ死を待つだけ。ひとり暮らしのシニアであればあるほど、死が近づいて来ることを待つのみになる。孤独に成り、孤立すると生きている意味を失う気分になる。その上、年金での生活が苦しいとなると何で生きている必要があるのかと思いたくなるシニアもいるのではないか。

仕事を失い、70歳を過ぎたら「生きる目的」を早めに見つけて生きる目的を達成する生活のリズムを作る必要がある。生きる目的が見えていれば、自分の存在を自分で感じることが出来る。

結論

裸で生まれて、裸で死んで行く。自分の人生は自分が設計して作り上げる。それが人生の基本。会社員生活が長いシニアは会社に依存してきたために独自の人生を築くのに苦労する。仕事を失う70歳過ぎのシニアはそんな問題に直面する。老後の生活は他人と同じようにできない。自分で作り上げて行く老後の生活になる。

他界する前にやりたいことをやることが理想であるが、やりたいことが漠然として行動に移せないシニアが多い。老後の人生に迷いながら死がやってくるのを待つことになる。自分で生きるということを真剣に考えてそのために何を今から準備すべきかを計画すべきである。