男性よりも長生きする女性は、自分の老後を心配している。働いてお金が稼げれば良いのだが、年齢が80歳を越えれば体力も落ちるし、雇ってくれる場所も無くなる。誰が考えても長生きした女性が年金や貯蓄だけで生活し続けるのは難しい。有料老人ホームは、既に満杯。お金で余裕がある資産家であれば、お金が高い老人ホーム(億単位の費用)を探せる。
老齢でお金を稼げなくなる体になるとお金が必要になる。特に普通の生活ができなくなり、老人ホームでの生活を求めると裕福な老人でないと第三者による介護生活を受けられない。私達の世代は団塊の世代のあとに来るので老人ホームは満杯で入れなくなる可能性が高い。
働ける人材の数よりも老人ホームの介護の生活を送る老人の数が多くなったら、社会はどうなるのだろうか。貧乏人の老人は長生きができても生きられなくなる。全てがお金の社会になる。そんな社会で「長生きは美徳になるのだろうか?」
これから団塊の世代が老人世代を作る。他界する人たちが自然と増えてくる。75歳から80歳すぎに死亡する人が目立つ。80歳を乗り越えれば90歳まで生きられる老人になる。ただ、どのような生き方になるかが問題。自宅で普通の生活ができるのか、家族に支えられながら生きるのか、老人ホームに入居して時間とともに自分を失う生活を送るのか、それとも、孤独死に向かうのか。
経済的に余裕がある年金生活を送っていても体の自由が効かない生活では生きている意味がない。老人の体が不自由になると悪循環に入る。自分の体を自由に動かせられないと他人や家族の支援が必要になる。お金と労力が求められる。お金があれば、老人ホームに入居して死を待つ生活になる。長生きをしてもこれでは余生を楽しめない。


